
なんとなく、みな生気がないのである。
こんなところへ入院したら私もゾンビになってしまう。 絶対にここへは入らない決意をして、医師に合う。
医師も気分が悪くなる程のいかにもサラリーマン的な、ヒューマンな心の持ち主でなく、情熱もなく、温かさも冷たさもなく、なにかメガネの億に邪悪な光を秘めた気持ちの悪い医師だ。まさにゾンビの医師だ。
しかし、いろんな説明を受けることは、決して頭を混乱させることではなく、決意を硬くするのに役立つ。
私のケースでは・・・と抗がん剤を使ったときと使わない場合の存命率のグラフを書いて淡々と説明する。
縦軸に人数、横軸に時間軸。 100人のデータである。
放射線治療のみの場合は1年後の生存率がゼロパーセント。
徐々に一人づつ死んでゆき、一年後に丁度100人目がゼロに接する。
一方抗がん剤を併用した場合は3年後に生存率が20%、曲線は3年後に20人を残して切れている。
何故100人のデータなんだろうか・・・?
「無意味な変なグラフだぞ・・・怪しい」 数学的センスがまるでないグラフだ。
やはり抗がん剤は成績が悪すぎる。
放射線治療とケトン食のコンビネーションを試してみる決意をし、早々に逃げ帰った。
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